一言で「便秘」と言っても、いくつかの種類があります。
その中で、その数が最も多いとされている便秘が「弛緩性便秘」です。
通常、便秘というと、この弛緩性便秘のことを指すことが多いようです。
では、弛緩性便秘とは、どのようなものなのでしょうか?
その原因や症状、解消法についてお話していこうと思います。
弛緩性便秘とは?
「弛緩」とは、読んで字のごとく「ゆるむ」という意味です。
これからも分かるように、「弛緩性便秘」とは、大腸がゆるんでしまうことによって起こる便秘です。
もう少し詳しく説明すると、さまざまな原因によって、大腸への刺激が弱まり、大腸の動きが鈍くなってしまう(ゆるむ)ことで、排便が滞ってしまう状態です。
便が大腸内に滞留してしまうと、便に含まれる水分が過度に吸収され、固い便となり、いっそう排便が困難になっていきます。
また、便が大腸内に滞留することで、悪玉菌が優勢になって腸内環境が悪化し、さらに排便が困難になるという悪循環が起こることになります。
原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 食事の量が少なく、便自体の量が少なくなってしまう
- 食物繊維の摂取が不足することで、便のカサが増えない
- 食事の栄養バランスが悪く、腸のはたらきが弱まる
- 運動不足、加齢などによって、腹筋の力が弱くなる
- 不規則な生活スタイルや睡眠不足によって、腸が活発に活動しない
これらのことによって、結果的に腸内環境が悪化し、さらに乳酸菌をはじめとする善玉菌が少なくなってしまうことも、原因の一つです。
一般的な症状としては、悪玉菌が生成する有毒物質などによるお腹の張り(腹部膨満感)、腸内に便が長く留まっていることに起因する残便感などが、主なものとして挙げられます。
弛緩性便秘の解消法
弛緩性便秘は、その原因からも分かるように、食生活を含めた生活習慣全体の乱れによって起こることが多いのが実態です。
この点においては、まさに「生活習慣病」と言ってもいいかもしれません。
ですから、その解消には、生活習慣を正しくしていくことが根本であり、また近道でもあります。
以下の記事を参考にしていただき、健康的な生活を送ることを心がけましょう。
[参考記事]
また、短期的な解消には、便秘薬・下剤を用いると効果がある場合があります。
しかし、便秘薬・下剤の服用は、あくまでも応急的な対処であり、根本的な治癒にはつながりません。
むしろ、その副作用がとても重篤なため、当サイトではお勧めしていない方法です。
[参考記事] 便秘薬・下剤の乱用は、とても危険!~副作用のお話~
やはり、安易な道を採るのではなく、地道に生活習慣を改善していくことが、望ましいと考えます。