飲む便秘薬・下剤よりはマイナーかもしれませんが、便秘用座薬というのもあります。
即効性もあるので、辛い症状の際には使われることもある薬です。
ただ、効き目があると心配なのは、その副作用ですね。
便秘用座薬には、副作用があるのでしょうか?
便秘用座薬が効くしくみ
便秘用座薬にもいくつか種類がありますが、最もポピュラーなのが「ガス型」の座薬です。
この種類の便秘用座薬には、「炭酸水素ナトリウム」という物質が含まれています。
このように言うと分かりにくいですが、いわゆる「重曹」です。
(ただし、市販の重曹をお尻に入れても、効果はありませんので、あしからず。)
座薬を腸内に挿入すると、反応が起こり二酸化炭素が発生して、腸が膨らみます。
すると、腸が刺激を受けて、便を排出する運動を起こし、排便につながる、というしくみです。
便秘用座薬の効果
この種類の便秘用座薬の場合、
即効性はある一方で、飲むタイプの便秘薬・下剤よりも穏やかに排便することができます。
ただし、効き目が少し緩やかな分、あまり効かないという人もいるようです。
通常は、10~30分程度で便意を催し、排便することができます。
先にお話したように、効き目が穏やかなことと、直接腸に投入するため胃に影響を与えないことから、比較的使いやすい薬とも言われています。
便秘用座薬の副作用
ここまでの話ですと、便秘用座薬は、いいことばかりのように思われるかもしれません。
ですが、残念ながら、
便秘用座薬にも、やはり副作用があります。
それは、常用すると薬に慣れてしまい、自然な排便ができなくなってしまうということです。
飲むタイプの便秘薬・下剤よりは、腸の状態が重篤な状況になる可能性は低いかもしれません。
(飲むタイプの便秘薬・下剤の副作用については、こちらの記事(便秘薬・下剤の乱用は、とても危険!~副作用のお話~)に詳しい説明がありますので、ご参考にしてください。)
しかし、自然な排便ができなくなるということ自体は、とても深刻です。
なので、
安易な考えで、市販されているものを購入して使用することは、とても危険
です。
そもそも、便秘用座薬を使わなければならないほどの便秘となると、かなり重い状態と言っていいでしょう。
この状態であれば、もしかすると他の病気によって便秘になっている可能性もあります。
それを放置してしまうと、それこそ生命にも関わることにならないとも限りません。
ですから、まずは医師の診察を受ける必要があります。
そして、原因がはっきりし、その上で便秘用座薬が処方されたのであれば、その際に使用するというスタンスが好ましいです。
繰り返しになりますが、くれぐれも自己判断で用いないようにしましょう。
さらに、便秘用座薬による排便は、一時的なもので、
決して便秘が解消されたわけではありません。
やはり、少し時間をかけててでも、根本的な便秘解消を図るのが得策と思います。