普通に販売されているヨーグルトは、通常は牛乳を原料にしていますので、ヨーグルトと牛乳は元々は同じものです。
そして、便秘には、ヨーグルトと牛乳のどちらも効果があると言われていますね。
では、ヨーグルトと牛乳は何が違っていて、便秘にはどちらの方が効くのでしょうか?
ヨーグルトと牛乳の違い
ヨーグルトと牛乳で、どちらの方が便秘に効くかを考えるために、まずはヨーグルトと牛乳の違いについて見ていくことにしましょう。
ヨーグルトの製造方法
ヨーグルトを製造する際には、まず、原料となる牛乳に、乳酸発酵させるための乳酸菌を添加します。
そして、発酵するのに適した温度に保ち、発酵させます。
プレーンヨーグルトの場合には、これだけの工程で、出来上がってしまいます。
基本的には、牛乳と乳酸菌以外は何も使っていないのです。
ヨーグルトと牛乳の栄養成分比較
このようにして製造されたヨーグルトですが、栄養成分は牛乳とどのように異なるのでしょうか?
実は、発酵によってそれぞれ若干の増減はあるものの、同じ重さのヨーグルトと牛乳では、カロリーやたんぱく質、ミネラルなどの値はほとんど変わりません。
ですから、誤解を恐れずに単純化してしまえば、ヨーグルトと牛乳の差は、乳酸菌の有り無し程度しかないということになります。
牛乳ではお腹を下しても、ヨーグルトは大丈夫?
牛乳を飲んだ場合、「乳糖不耐症」の人は、お腹を下してしまいます。
[参考記事] 便秘解消のための食べ物特集~牛乳~
では、ヨーグルトの場合はどうなのでしょうか?
ヨーグルトは発酵する際に、牛乳に含まれる乳糖を消費します。
なので、乳糖がその分少なくなりますから、乳糖不耐症であっても、お腹を下さなくなる可能性は高くなります。
しかし、この発酵の際に消費される乳糖は、全体のおよそ30%程度です。
したがって、約7割の乳糖はそのまま残っていることになりますので、人によっては、やはりお腹を下してしまう危険性があることを理解しておくことが必要です。
ヨーグルトvs牛乳 便秘に効くのはどちら?
さて、これまで見てきたヨーグルトと牛乳の違いから、どちらの方が便秘解消に効果があるのか考察してみます。
乳糖不耐症によって、下痢を伴ったお通じがあることも含めて、便秘が解消していると考えるのであれば、牛乳の方が効く可能性が高いと言えます。
しかし、これは、腸内環境が正常になって排便があるわけではありませんので、根本的な解決にはなりませんから、便秘が解消したとは言えないのではないでしょうか?
むしろ、下痢をしてしまうことで、さらに腸内環境が悪化することになりますから、より状況は悪化しているとも考えられます。
よって、腸内環境を整えることによって便秘を解消するのであれば、やはり乳酸菌が含まれているヨーグルトの方が、便秘には効果があると言えるでしょう。
ただし、これは成分面などから考えた場合であって、腸内環境は一人ひとりさまざまです。
あくまでも、ご自分に合った方法で解決するのが一番であることを、ご理解いただいた上で参考にしていただければと思います。