便秘も辛いですが、下痢もかなり辛いですよね。
さらに、便秘と下痢が交互に繰り返しやってくるなると……これはもう相当辛いですね。
このように便秘と下痢を交互に繰り返すその裏には、一体どのような病気が潜んでいるのでしょうか?
腸の器質的な病気
器質的な病気とは、目(顕微鏡、レントゲンなどの検査機器を含む)で見て、問題があることがわかる病気のことです。
便秘と下痢を繰り返す場合の器質的な病気としては、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がんなどが挙げられます。
もし、このような病気なのにそのまま放置してしまうと、ことによっては生死に関わることにもなりかねません。
ですので、便秘と下痢を交互に繰り返す状態が長く続くようであれば、すぐに病院で診察を受けましょう。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群の症状と原因
病院で検査を受けても、これといった異常がない。
でも、便秘と下痢が数日おきに交互に起き、時には腹痛や吐き気も催す。
このような場合、最も可能性が高いのが「過敏性腸症候群」です。
過敏性腸症候群には、「下痢型」「便秘型」「下痢便秘交代型」の3つのケースがあります。
今回話に挙がっている、下痢と便秘を繰り返す症状は「下痢便秘交代型」に当たります。
ちなみに、「便秘型」の場合は、便秘の種類としては「痙攣性便秘」と呼ばれます。
いずれのケースでも、排便すると症状が改善することも特徴です。
この過敏性腸症候群の原因は、自律神経の乱れです。
自律神経が乱れると、腸が痙攣を起こし、このことによって便秘と下痢という排便異常が起こることがあるのです。
先ほど紹介した3つのケースは、いずれもこの排便異常が原因であり、症状が違う形で現れているだけです。
この場合に、自律神経を乱す主な原因となっているのは、精神的なストレスです。
「腸は第2の脳」と言われるほど、腸には脳と同じ神経が多く分布しています。
このように、腸は脳と密接な関係があるため、脳でストレスを感じると、腸にも影響が及んでしまうのです。
ちなみに、「再び便秘や下痢が起こるのではないか」とストレス(プレッシャー)を感じてしまうことで、改善まで長引いてしまうケースもよくあります。
過敏性腸症候群の対処法
過敏性腸症候群の対処法としては、「ストレスを解消する」ことが最も重要です。
ただ、そもそも過敏性腸症候群になりやすいのは、うまくストレスの解消ができない人であることも事実です。
ですから、場合によっては、心療内科や精神科の医師、もしくは心理カウンセラーに相談するのも一つの手でしょう。
また、自律神経の乱れは、生活習慣の乱れから起こることもあります。
この場合には、寝起きする時間や食事の時間を一定にするなど、生活習慣を整えることも有効です。