- 便秘薬・下剤を使っても、全然効かない…
- 食生活には、とても気を遣っているのに…
- 生活習慣だって、気をつけているのに…
- 運動も適度にやっているのに…
このような悩みを抱えているあなた!
もしかしたら、○○便秘かもしれませんよ!
その正体は、スーパー便秘
- 便意は感じるが、息んでもなかなか便が出ない
- ちゃんと出しきっているつもりでも、常に残便感がある
このような症状がある場合、「直腸性便秘」の可能性があります。
通称「スーパー便秘」とも呼ばれており、先日はNHKの情報番組でも取り上げられていました。
この便秘は、直腸に便が溜まってしまい、排出されないタイプのものです。
直腸に溜まってしまった便は、水分がほとんど吸収されているため、固くなってしまい、排出されにくくなっています。
また、直腸は腸管が太いため、大きな塊になってしまうことも、便の排出を妨げる要因となります。
このタイプの便秘の場合、冒頭のように、便秘薬・下剤が効かなかったり、一般的に便秘に効果があるとされているものを試しても、便秘が解消されないことがあるのです。
直腸性便秘の原因と対処法
直腸瘤(ちょくちょうりゅう)
これは女性のみに起こる症状です。
女性の場合、直腸のすぐ隣りに膣があります。
直腸と膣の間には、「直腸膣隔壁」と呼ばれる壁があるのですが、これは加齢や出産によって弱くなっていきます。
すると、息んだ際に便が弱くなった直腸膣隔壁に食い込み、ポケットのようなふくらみができることがあるのです。
これが、直腸瘤です。
直腸瘤ができると、そこに便が入り込んでしまうため、うまく排便できなくなってしまいます。
これが、常に残便感がある理由です。
軽度の場合は、投薬や排便の練習をすることで対処します。
重度の場合には、手術をして、ポケットが出来ないように腸壁を補強します。
アニスムス
アニスムスとは、排便時に「骨盤底筋」という肛門周辺にある筋肉をコントロールできない状況になることです。
通常、排便する際に息むと、無意識のうちに骨盤底筋が緩みます。
すると、直腸と肛門の角度が大きくなるとともに、肛門の筋肉が緩むため、便が排出されやすい状態になります。
しかし、アニスムスになると、息んだ際、逆に骨盤底筋が緊張してしまいます。
このため、直腸と肛門の角度が小さくなり、便が排出されづらい状態になってしまうのです。
対処法としては、バイオフィードバック療法と呼ばれる最先端の方法があります。
直腸に特殊な風船を入れ、それを便に見立てて排出する訓練を行います。
これによって、上手に骨盤底筋を緩められるようにトレーニングしていきます。
いずれにせよ、下剤が効かないというのは、かなり重篤な状態です。
便秘の原因を明らかにするためにも、すぐに病院で診察を受けましょう。