便秘解消には「バナナ」が効く、という印象を持っている方は多いようです。
一時「朝バナナダイエット」が流行ったこともありましたので、このあたりから「便秘に効く」というイメージも出てきたのかもしれませんね。
実際に、バナナは便秘解消に効果的な食べ物なのですが、それはバナナのどのような性質によるものなのでしょうか?
バナナは食物繊維が豊富?
便秘解消に効果があるならば、やはり第一に思い浮かぶのは「食物繊維」が豊富、というふうに思われることでしょう。
ですが、本当のところ、バナナは、際立って食物繊維が豊富というわけではありません。
果物の中では、食物繊維の含有量は多い方ですので、それなりの効果はあるでしょうが、決して顕著なものではないのです。
では、バナナの便秘解消効果は、何によるものなのでしょうか?
バナナの便秘解消効果は、オリゴ糖!
バナナの便秘解消効果は、フラクトオリゴ糖というオリゴ糖の一種によるものです。
このフラクトオリゴ糖は、他のオリゴ糖と同様に、消化されずに腸まで届き、腸内の善玉菌のエサになってくれます。
なお、オリゴ糖の詳しい効果は、以下の記事をご覧いただければと思います。
[参考記事] オリゴ糖は便秘解消のための「縁の下の力持ち」
これが、バナナの便秘解消効果の正体なのですね。
便秘解消には青いバナナがいい?
まだ熟していない、青いバナナに含まれている「レジスタントスターチ」という成分があります。
実は、このレジスタントスターチが、便秘に効果があると考えられています。
レジスタントスターチは、デンプンの一種なのですが、普通のデンプンと違って、胃や小腸で消化・吸収されにくく、大腸までそのまま届きます。
そして、大腸では、食物繊維のようなはたらきをします。
さらには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の性質を持っているため、効果的に腸内環境を整えてくれるのです。
「そんなにいいのなら、青いバナナをたくさん食べよう!」と思うかもしれませんね。
しかし、ご存知の通り、青いバナナは、食べるとかなり青臭いですので、そんなに食べやすいものではありません。
また、それほど市場に出回っているわけでもないですね。
ですから、もし、手に入れることができて、かつ、あの青臭さがさほど苦にならないのであれば、チャレンジしてもいいかもしれません。
どのくらいの量のバナナを食べればいいの?
バナナのカロリーは、1本あたりおよそ80kcal程度です。
このように、意外とカロリーが低いため、ダイエット食としても注目を集めたのでしょう。
ただ、バナナばかり食べるというのも、考えものです(そもそも、そんなに多くは食べられませんが…)。
やはり、いろいろな食材をバランスよく摂ることで、栄養素のバランスも良くなりますので、バランスの良い食事を心がけましょう。
なので、バナナは、1日1~2本程度を食べるのが無難なところだと思われます。
バナナには、便秘以外にも健康によい効果がありますので、朝食やおやつ代わりに食べるなどして、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?