禁煙すると、便秘になってしまう人は多いようです。
便秘になってしまうがために、禁煙を挫折してしまう人もいるとか…。
どうして、禁煙すると便秘になってしまうのでしょうか?
禁煙すると便秘になる理由
禁煙すると便秘になる理由は諸説ありますが、ここでは2つの理由をご紹介したいと思います。
ニコチンによる腸への刺激がなくなる
タバコの煙に含まれるニコチンは、刺激物です。
このニコチンは、血管に取り込まれ、血液と一緒に体中を巡ります。
これが、腸に届いた際に、腸を刺激することで、腸が排便のための動きを活発化させるため、排便しやすくなります。
しかし、禁煙すると、このニコチンによる腸への刺激がなくなるため、腸は以前のようには動かず、便秘になってしまうのです。
ニコチンによるリラックス効果がなくなる
ニコチンは、脳にはたらきかけて、自律神経に影響を及ぼします。
ニコチンは、基本的には、交感神経を活発化させるはたらきを持っています。
ですが、ニコチンを吸収してすぐの時点では、一時的に副交感神経を活発化させます。
つまり、リラックス効果をもたらすということです。
副交感神経が優位な状態になり、体もリラックスすると、腸は排便のための動きをするため、排便しやすい状況になります。
タバコを吸うと、すぐに便意を催すのはこのためだと考えられます。
ところが、禁煙すると、この副交感神経が優位な状態を作り出せなくなるため、やはり腸は以前のようには動かなくなり、便秘になってしまうのです。
対処法
禁煙して便秘になる人は、元々便秘になる要素を持っている人です。
すなわち、喫煙していたがために、便秘にならずに済んだ人ということです。
ニコチンの作用による排便も、外部からの刺激によって強制的に排便させていたわけですから、要領としては便秘薬・下剤を使っていたのと同じ状況です。
ですから、禁煙による便秘を防ぐためには、まず通常の便秘解消法を用いて、そもそも便秘にならない体作りをすることが必要です。
[参考記事]
また、禁煙中の便秘がどんなにつらいと言っても、2週間ほど経てば、体からはニコチンは抜けてしまうため、正常の状態に戻っているはずです。
すると、自然にいつの間にか便秘が解消されていることも多いのです。
なので、2週間程度の便秘は、ニコチンが体から抜けている証拠だと考えて、何とか乗り切ってしまうという強引な手もあるかもしれません。
そのためには、一時的に便秘薬・下剤を使うこともやむを得ないかもしれませんが、これではニコチンで排便していたのと同じことです。
やはり、基本的には、便秘にならない体を作ることを、最優先に考えるべきでしょう。
便秘が辛いからといって、禁煙をあきらめてしまうのでは、本末転倒です。
喫煙は、「百害あって一利なし」ですから、便秘をうまく乗り越えて、禁煙を成功させましょう!